対米依存度 2014 8 16

 日本の対米依存度は、かつてないほど高くなってしまった。
その原因は、こういうことです。
 中国の軍事予算は、この10年間で、4倍近くになりました。
一方、日本の軍事予算は、この期間で「微増」というレベルです。
 こうして東アジアにおける軍事バランスが大きく崩れ、
日本は、米軍に依存せざるを得なくなったのです。
 つまり、国防の「失われた10年」となったのです。
日本は、経済の「失われた10年」だけでなく、
国防においても、「失われた10年」となってしまったのです。
その結果、日本の国防は、米軍に依存せざるを得なくなったのです。
 本来であれば、この10年間、
日本は、中国に対抗して、軍事予算を大きく拡大しなければならなかったのです。
 しかしながら、日本においては、
実質的な親中政権が続いたため、意図的な無策になっていました。
 今となっては、そして将来は、
日本は、アメリカに依存して生き残るか、
中国の属国として生き残るか、二者択一となってしまったのです。
 国防における「失われた10年」は、
経済における「失われた10年」よりも、
国家の「存続」に与えるダメージは、極めて大きなものとなります。
 さて、日本人は、フランスにあこがれるのでしょうか。
フランスは、米ソ冷戦時代、
アメリカに対しても、ソ連に対しても、自主独立路線でした。
 しかし、フランスは、核武装した上に、
エネルギーの独立を確保するために原発大国になっています。
 それとも、永世中立国のスイスにあこがれるのでしょうか。
しかしながら、スイスは、国民皆兵制です。
スイス国民の男性は、全員兵士であるということです。
 現代の日本人よりも、明治時代の日本人の方が立派だったと思います。
明治時代の日本人は、「国家の独立」というものを真剣に考えていました。
今の日本人は、アメリカに頼って生きるか、中国に頼って生きるか、
それしか考えていないでしょう。
 要するに、今の日本人は、「誰かに守ってもらいたい」という発想でしょう。
明治時代の人たちが、これを知ったら、どんなに嘆き悲しむことか。

射撃祭 2014 6 1
 スイスには、「射撃祭銀貨」というコインがあります。
このコインは、1800年代の半ばから発行されており、
途中、中断もありましたが、
今も「現代射撃祭」というコインが続いています。
 こうしたコインの裏側には、銃が描かれています。
さすがに、銃所有が文化のような国であるアメリカですら、
銃が描かれたコインは少ないと思います。
 スイスで、このような記念コインがあるということは、
実際に、「射撃祭」という行事が行われていることを意味します。
 この祭りは、地域によって違うかもしれませんが、
少年射撃祭というものがあり、
将来の軍人を養成するという目的で始まったものと聞いたことがあります。
現代では、少女も参加できるようになったといいます。
 スイスでは、国民皆兵制なので、
こうした射撃祭からも、「お国柄」を推定できます。
要するに、スイス国民の男性は、全員兵士であるということです。
 なぜ、このような話を持ち出したかというと、
日本の不勉強な学者や評論家が、時々、
「日本も、スイスのような永世中立国がよい」と言うからです。
 永世中立国を維持するということは、
いかに厳しいことかを理解してもらうために書いたのです。
 基本的には、NATOのような集団安全保障体制か、
日米安全保障条約のような体制の方が楽なのです。
 スイスのように一国で永世中立を維持するには、
それこそ、国民皆兵制で、
さらに国土を軍事的な要塞のようにする必要があります。
 要するに、相手国に、
「この国に攻め込んだら損だ」と思わせるような軍事力が必要になるのです。
 スイスの永世中立は、
日本人が考えるような「空想的中立」とは違うのです。
 スイスは、第二次世界大戦中は、
連合国に対しても枢軸国に対しても「中立」を保ちました。
 つまり、スイス軍は、
1907年のハーグ条約で定められた国際法上の「中立義務」を果たすために、
スイスの領空を侵犯する航空機があれば、
連合国側・枢軸国側を問わず、迎撃したのです。
 今の日本に、ここまでの覚悟があるのか。
いや、ないと思います。



































































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